story#01

そうべつ人の暮らし
移住者インタビュー
渡辺ご夫妻

壮瞥町地域おこし協力隊 コジマさん

◯ コジマさん
ドイツ出身 ▶ 2008年来日 ▶
東京など〜札幌 ▶ 壮瞥町
<移住歴6ヶ月>

任期が終わっても、ここで暮らしたい。壮瞥に魅せられた外国人女性の「地域愛」。

ドイツからやって来た、 新・壮瞥町民。

2015年の秋、人口2,700人弱のこの町に、ちょっとしたニュースが舞い込んだ。地方自治体が都市住民を受け入れ、地域ブランドの開発やPR、住民の生活支援などの活動を担ってもらう「地域おこし協力隊」制度に、北海道初となる外国人隊員が、ここ壮瞥町で就任したからだ。コジマさんが、その人。すらりと端正な容姿と、さわやかな笑顔が印象的。
ドイツ南部にあるバーデン・バーデン市出身というコジマさんだが、そもそもなぜ来日したのだろう。そのことを尋ねると、なんとも流暢な日本語で答えてくれた。「父がオーケストラのバイオリン奏者なので、ツアーで日本に行った時の話を聞いたり、叔父が40年間も日本人と文通していたことなどが影響し、子どもの頃から日本に興味を持ちました。大学で日本語を学び始めて、東アジア研究学を専攻、京都の大学にも1年間留学し、戻ってからロンドン大学院で日本社会文化・日本映画を学んで修士を取得しました」。

バーチャルからフィジカルへ。 グローバルからローカルへ。

もともとバックパッカースタイルで世界各地を旅行していたコジマさん。日本留学中も学校の休みを利用して地方を巡り、美しい風景を見たり、歴史を知ったり、その土地ならではの「食」を味わったりするたびに、どんどん日本が好きになった。なかでも北海道の魅力と出合ってからは、いつか住んでみたいと強く思ったという。
「2008年に願いが叶って来日できました。札幌在住の時は、バーチャル・シンガーの『初音ミク』を生み出した北海道の企業、クリプトン・フューチャー・メディア株式会社に入社し、『ミク』の海外向けPRやブランドイメージづくりに関わり、とても面白い経験をさせてもらいました。そこで〈北海道を元気にする〉という事業ポリシーに共感しているうちに、バーチャルより、もっとローカルな仕事がしたいという思いが強くなってきたんです。
そんな時、夫の出身地でもある壮瞥町で、町の魅力を発信する人材を募集していると聞き、すべてがつながったのです!今までグローバルな視野で蓄積してきた知識を、ローカルに落とし込めるのではないかと。想像したらワクワクしてきて、応募を決心しました」。

町に興味を持ってくれる層に、 的確な情報を届けたい。

現在、コジマさんは壮瞥町の「地域おこし協力隊」として、商工観光課に所属している。
「私の役目は、町の魅力や観光資源を発掘し、それらを効果的に発信すること。ほかにも、イベントの企画立案と運営、農業・観光者・関係団体の連携活動に関わることです」。なかでもコジマさんの就任時は、町のウェブサイトのリニューアル時期が重なったこともあり、今はウェブ制作事業のディレクションを担当。"町の情報発信"という大きなプロジェクトに取り組んでいる最中だ。
「良い情報発信をするためには、ニーズを的確につかむことが大切です。壮瞥町に興味を持ってくれそうな人々に合わせたコンテンツを提供することで、認知度を高めていきたいです。この町にはすでに素晴らしい資源がたくさんあります。そこに付加価値をつけることで、もっと魅力を高めたいなと。町の皆さんは温かいだけでなく、未来のためにいろいろと挑戦したいと考えている方が多くて、オープンマインドなところも素敵です。今後やってみたいブランディング化も、町の皆さんと一緒に考えたいですね」。

アンティークの家具

豊かな自然、食、 そして人の魅力。 足元の"宝"に光をあてる。

なんという"地域愛"!もしかしたら地元の人よりも地元に熱い想いを持つドイツ人!!だが、コジマさんがここまで壮瞥町を愛せる理由なんだろうか。
「壮瞥町はまず景色が素晴らしいです。目の前に火山、私の自宅の窓からも、職場の窓からも昭和新山と有珠山が見えます。そして世界的にみても圧倒的に美しい洞爺湖、広い空、北海道一キラキラの星空、農業風景、それらを一望できるオロフレ峠...挙げると尽きないです」。コジマさんが挙げる魅力は、ともすれば地元の人が当たり前すぎて忘れがちなものである。なるほど、コジマさんの目線は、町民に新鮮な刺激を与えているのだと気付かされた。
「壮瞥での暮らしは、夫と過す時間も増え、とても穏やかです。地元で作られた野菜など新鮮な食材を使った食事ができるし、休日は湖畔を散歩したり、ゆっくり音楽を聴いたり、絵を描いたり、毎日がとても充実しています」。豊かな自然や食、静かな暮らしは確かに魅力。だがコジマさんは、最後にこう付け加える。「町の皆さんのおもてなしや温かさが何よりの"宝"です。ずっと昔から住んでいらっしゃる方のお話を集めて、壮瞥町への "愛着"をカタチにして発信してみたいです」。海外から来た女性にこんなにも愛される壮瞥町。これを読んだあなたにも体験してほしい。

Pick up

商工観光課に所属するコジマさんと、よく一緒に仕事をする観光協会の伊藤さんと鈴木さん。この日は観光関連事業で「道の駅そうべつ情報館i」にて打合せ。

伊達市や室蘭市に近い壮瞥町は、暮らすことに不便はないそう。町はブロードバンドの整備が進んでおり、夫の仕事にも支障はないそうだ。

地元の「瀧不動尊祭り」のカラオケ大会に参加するコジマさん。日本語で『長崎は今日も雨だった』を歌い、町民との距離がぐっと縮まったとか。

ほかの物語を見る

もっと見る

TOP