そうべつ手帖

リンゴジュースの加工現場を取材しました!

こんにちは!地域おこし協力隊の原です。

僕が移住する前に壮瞥町に遊びに来て、初めて壮瞥町のお土産として手にしたのが"リンゴジュース"でした。当時、冬に遊びに来たのでリンゴが特産品の町として意識してなくて、なんとなく買って飲んだジュースがすごく美味しかったので印象的でした!今シーズンはリンゴの収穫も農業研修で体験してきたので、壮瞥町の特産品を支えるリンゴが一体どのようにしてジュースとして生まれ変わっているのか加工現場に興味がありました!

今回は、そんな壮瞥町の特産加工品であるリンゴジュースを町内で唯一生産している、有限会社そうべつ農産加工センターにお邪魔しました!

現場を管理されている堀口果樹園の堀口英男さんにお話をお伺いしました。

【Q1 町内で唯一のリンゴジュースの加工場ですが、いつから加工を行うようになりましたか?】

平成元年に出資者21名によって、有限会社そうべつ農産加工センターが創設され、リンゴジュースの加工を行い始めました。現在では、リンゴジュースの他にも、葡萄の加糖ジュースや町外の方の依頼でアロニアジュースも加工しています。

【Q2 工場内に色々と機械が並んでいますが、どのような工程でリンゴジュースができるのか教えてください。】

まずリンゴを洗って、粉砕、圧搾、殺菌(熱処理)、充填、打栓、殺菌(熱処理)、冷却の順に行い最後にラベルを貼って出荷の流れになります。大きな工場ではないので、ボタンを押してその後は自動ということはないですよ。基本的に一つの工程ずつ必ず人の手が入ります。最後のラベル張りまで1本1本手作業で張っています。

壮瞥町のリンゴジュースの加工現場
素早く、テンポよく充填、打栓を行うスタッフの方達。

【Q3 一日で生産できるリンゴジュースは、何リットルぐらい生産できますか?また、年間の生産量も教えてください。】

1日約360リットルのリンゴジュースを生産しています。1リットルに付き1.5キロ~2キロぐらいのリンゴを使用しているので、毎日約600キロほどを絞っていますね。

年間の生産量はその年によって変わりますが、11月から1月までの3ヶ月でおよそ10,000リットル~15,000リットルのリンゴジュースの生産をしています。今年は、台風の影響によって少し生産量が落ちる予想です。

【Q4 工場の稼動期間やスケジュールを教えてください。】

工場の稼動期間は11月から2月です。11月に葡萄を搾ったのですが、やがて酒石酸と呼ばれる有機化合物の沈殿物が底に溜まり始めるので、完全に沈殿するまで3カ月程寝かせます。その間に町内の果樹園さんから依頼されたリンゴの加工が始まります。1月に入ると壮瞥町のお土産としても好評を得ているスパークリングアップルジュース用の果汁を絞り、そして2月に11月から寝かせていた葡萄の果汁に沈殿した酒石酸を取り除き、製品が完成します。稼動スケジュールはこのようになっています。

【Q5 加工しているリンゴの品種と生産者を教えてください。】

品種は、ふじ、北斗、レッドゴールド、陸奥、王林などです。商品によっては、数種類の品種をミックスして加工しています。品種によって色や味も変わります。

生産者は町内の果樹園さんがほとんどです。製品としてお客様へ販売している品質の良いリンゴを持ち込み、ジュースとして加工しています。リンゴジュースは、葡萄ジュースよりも味が繊細でリンゴの品質や種類、時期によって味の変化が顕著に表れます。同じ品種でも、それぞれの果樹園さんの味が表現されていて面白いですよ。

【Q6 加工されたジュースはどちらで購入できますか?】

道の駅にある農産物直売所のサムズさんや壮瞥くだもの村内の果樹園さんで直接購入できます。生産量も外部で販売できるほど大量ではないので、町内で買える壮瞥町ならではのお土産として人気があります。

サムズのリンゴジュース販売の写真
色とりどりの今シーズンのリンゴジュースがサムズで販売されています。ずらーっと7種類!お土産にも最適!

加工場は、リンゴの良い香りと湯気に包まれて農家で働く女性たちが手際よく作業していました。大規模な工場では、全ての作業がオートマチックされている中、一つ一つの作業を人の手で行う、昔ながらの手作りフレッシュジュース。産地で生産、加工、販売を行う六次産業化を担う、壮瞥の人が作る壮瞥の味がありました!

堀口さん、加工場のみなさん、お忙しい中ありがとうございました!

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