そうべつ手帖

横綱北の湖記念館と壮瞥町郷土史料館・後編

こんにちは、北海道壮瞥(そうべつ)町地域おこし協力隊の前橋です。

前回の記事では北の湖記念館の部分をご紹介しました。今回は後編ということで、壮瞥町郷土史料館の部分をご紹介していきます。

火山の成り立ちや今までの噴火の歴史を学ぶ

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壮瞥町は「洞爺湖と火山のある町」です。郷土史料館の部分に足を踏み入れ、まず出迎えてくれるのが「火山はなぜできるのか?」という展示。そこでは日本各地や北海道の火山を一覧で見ることができます。世界有数の火山国である日本には、世界の活火山の7%があるそうです。地図で見ると、その数の多さをさらに実感できます。

洞爺湖や有珠山など、壮瞥町で暮らす人にとって身近な火山についても展示されています。日本最古の火山性地震観測記録が残っていたりと、有珠山のことや今までの地殻変動などの歴史を展示を通して勉強することができます。有珠山は、いくつかの特徴を持つ火山で、記録に残る過去の噴火における活動の中心がいずれも異なり、しかもそのうち2回が山麓噴火であったこと、噴火の前に必ず地震が起きること、マグマの粘性が高いこと、などがその特徴だそうです。「マグマの粘性が高い」ことは、この土地の山々を見て知ることができます。マグマの粘性が高いために地上にでても広く流れず、ドーム型に盛り上がり固まってできたのが昭和新山や大有珠だそうです。

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有珠山や昭和新山などに関する歴史や情報は、三松正夫記念館道の駅「そうべつ情報館i」などでも展示されています。同じ「有珠山噴火や昭和新山」の展示でも、3ヶ所それぞれで切り口が違い、どれも見ごたえがあります。すべての展示を見て回ると、また新たな発見があるかもしれません。

壮瞥町の歴史や胆振線の展示も

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火山についてはかなり広い範囲で展示されていますが、館内のみどころは他にもあります。明治時代の壮瞥町の開拓の記録や廃止されてしまった胆振線についても展示されています。開拓時代の展示は、その時代に使われていた住居や服装、道具などを見ることができます。藁で編まれた靴や大きなのこぎりのようなものなど、今はもう目にしないようなものばかり。展示室の出口付近には開拓の年表も飾られていて、合わせて読むとより当時に思いを馳せることができるような気がします。ちなみに図書室にも「壮瞥村史」や「壮瞥町史」が置いてあるので、興味がある方は是非読んでみてください。

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胆振線は、伊達紋別駅と倶知安駅をつないでいた鉄道ですが、1986年に廃止になりました。壮瞥町内では線路の跡などを見ることができますが、この史料館内では当時の駅表示や時刻表などを見ることができます。今壮瞥町で暮らしていると、鉄道のある生活は想像できないのですが、当時、鉄道を使って通学していた方などからお話を聞くと、生活の一部に鉄道があったことを窺い知ることができます。森の中を通る胆振線の車窓からの景色を想像すると、乗ってみたかったなと思わずにはいられません。

2029年に開封予定のタイムカプセル

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史料館展示の終わりの方には、なにやら不思議な球が鎮座しています。どうやらタイムカプセルのようで、1991年にこの壮瞥町郷土史料館・横綱北の湖記念館の完成を記念して町民から寄せられた文書が封入されているそうです。2029年の壮瞥町開基150周年記念式典にて開封されるそう。7年後の開封が楽しみです。

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横綱北の湖記念館・壮瞥町郷土史料館
営業時間:9:00-17:00
(冬季は事前に電話で連絡するとスムーズですが、営業時間内であれば入館できます。)
休館日:12月29日〜1月5日

横綱北の湖記念館/ 壮瞥町郷土史料館(そうべつ地遊スポーツクラブ)
https://sobetsujiyusports.wixsite.com/website-1

そうべつ地遊スポーツクラブInstagram
https://www.instagram.com/sobetsu_jiyusports/

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