そうべつ・胆振線跡を巡る~レルコマ橋梁周辺編~
こんにちは。壮瞥(そうべつ)地域おこし協力隊、情報発信の"おしみ"こと、清水です。
2020年10月某日。
「夜空を見る集い」でお世話になっている
星のおじさんこと、トッシイさんが案内人になってくれまして(感謝!)
胆振線の跡地を巡ってきました。
実は今回、胆振線跡の散策を思い立ったのは
着任する前に観光協会・伊藤さんの記事を読んで興味を持ったのがきっかけでした。
胆振線の歴史が詳しく分かり易くまとめられているので
是非こちらも併せてご覧ください!
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トッシイさんに連れられてまず向かったのは
国道453号から見えるレルコマ橋梁
せっかくなので近くまでいってみました!
更に近くへ!
国道からでは側面しか見えませんでしたが、こうなっていたんですね。
網状の鉄板の下には、レルコマベツ川が見えます!!
(高所恐怖症の私はここまでが限界、、)
廃線後も綺麗な状態を保つレルコマ橋梁
このレルコマ橋梁が作られたのが1977年。
胆振線が廃線になったのが1986年。
橋梁の上に立って、近くから観察しても
サビてボロボロになっている箇所はありません。
(人間にすると現在43歳ですからね。まだまだ若い!)
しかし、この上を鉄道が走っていたと言われても
ちょっと想像がつかないのが正直なところ。
「こんな狭いところを何トンもする大きな汽車が!?」と思ってしまいます。
トッシイさんが撮影してくれた、橋の真上からの1枚。
橋梁自体は多少サビているものの、素人目にもきれいな状態というのがわかります。
(怖いのに、下ばかり見てしまう私...!)
国道に戻り、下に流れるレルコマベツ川を10ⅿほど上流側へ行ってみると
旧国道に残る石造の橋
今でいうガードレールの部分が石造の橋。
とても珍しかったのでトッシイさんに聞いてみると
昔ここは国道として使われていたそう。
(木の枝でよく見えませんが、画像の奥はレルコマ川の上流)
古い為か、橋の名前や製造年などのプレートや記載は見つけられず...。
突然ですが、ここでクイズです!
『この地域では林業が盛んでした。山の上で伐採された木をどうやって下まで運んだでしょうか?』
私「下までロープか何かで引っ張った?」
(ブブーーーーッ!!!)
正解は、、、
『レルコマ川の水をせき止めて、そこに伐採した木を流し
川の水を利用して(ダムの放水のように)一気に下流まで運んだ!』
ちなみに【堰(せき)を切る】という言葉の語源は
川の水が堰を破って流れ出ることから、きているそうです。
おぉ!なるほどぉ!
言葉の意味と、脳内で流されていく大木...
まさかのアハ体験!
胆振線跡を巡るだけでなく、壮瞥の歴史から、国語の授業まで
豊富な引出しのトッシイ先生です。
ここから上久保内へ向かい
現在(2020年10月)蟠渓道路橋梁工事中の長流川、
鉄橋の基礎がある場所へ許可を貰って潜入しました!
トッシイさんから提供していただいた胆振線が活躍していた頃の画像と、
現在の画像を照らし合わせてみました。
左上(昔の画像)では、立派な「橋脚」が5本立っています。
しかし右下の画像、赤い印で確認できるのは3本のみ。
(残りの2本はずっと以前に撤去されたようです。)
左下の画像、黄色く印をつけた場所には
現在使われなくなった曲がったレールが今も残っていました。
画像では少し分かりずらいのですが、右上の画像、青い印が「橋台」。
通常であれば「橋脚」と水平に並んでるはずなのですが、現在は20度ほど曲がっていました。
トッシイさんと、この場所の工事を担当されている方にも聞いてみましたが、なぜ曲がっているか原因は不明。
(有珠山や昭和新山などの生きた火山の影響なのでしょうか...?)
では、もっと近くで見てみましょう!
巨大な橋脚跡
1つ前の画像、右下に赤い印のある一番手前の場所がここ!
実際にこの上に立ってみると、その大きさがよくわかります。
大人2人が寝転がっても余裕の広さ!
ここに巨大な柱が建って、その上を鉄道が走っていたのかと思うとワクワクします。
しかし、工事が進めばこの基礎部分もなくなってしまいます。
今しか見られない特別感と同時に、壮瞥の歴史の一部がなくなってしまう寂しさもありました。
この工事現場、通常立ち入りは出来ませんが
実は誰でも見られる方法があります!
それはGoogleマップを使う!!
壮瞥町「上久保内神社」を目印にするのが分かり易いかと思います。
『鉄橋基礎盤跡』は国道453号沿いにあります。
一番大きくカーブしている位置を長流川側にアップにしていくと
四角くて大きなコンクリートの塊が現れます。
そこが橋脚跡です!
(わずかですが3本確認することが出来ますよ。)
空から見る胆振線跡です。
是非ご覧になってみてください。
そして、今回のレルコマ橋梁周辺編はここまで。
次回は蟠渓周辺編の内容になります!