そうべつ手帖

豊浦町のいちご分校視察

こんにちは。
壮瞥町地域おこし協力隊の今井です。

ご縁があって、5月末に豊浦町にある「いちご分校(※1)」でのいちご栽培を視察してきましたので、その模様をお伝えします。

※1 いちご分校
豊浦町地域産業連携拠点施設は、農業研修による新規就農者の育成により農業の担い手を確保し、6次産業化の推進により異なる産業を連携させることによって、地域コミュニティを活性化させ、移住・定住者の増加を図ることを目的とした施設。その目的別に「農業研修施設」「加工販売施設」「交流施設」で構成。

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視察に行った経緯

豊浦町は壮瞥町と同じ西いぶり地方ですが、西いぶり地方の地域おこし協力隊で時々情報交換などの交流の場を持っています。
豊浦町ではいちご農家として自立を目指す夫婦を地域おこし協力隊として採用していて、今回そのつながりでいちご栽培の現場を見学させていただきました。

ビニールハウス内の温度管理

ハウス内は気温が5度以下にならないように管理されています。
いちごは気温によって「うどんこ病」や「灰色カビ病」がつきやすくなることもあり、温度管理は慎重に行う必要があります。

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ビニールハウスの中は暖房を使っているハウスと、使用していないハウスがあります。
いちごは夏に苗を植え、雪下で越冬後、温かくなると実をつけていきますが、春先から一部のハウスを温めることで、そのハウス内のいちごの生育を意図的に早めます。

これにより、作業ボリュームを分散させつつ、最初は暖房付きのハウスから、続いて暖房なしハウスで収穫するといった具合に収穫できる期間を長くしています。
消費者目線ではこれによって、美味しいいちごが長く楽しめるわけで、ありがたい工夫ですね。

暖房を使うビニールハウスでは上のように、ビニールハウスを2重になるように設置しています。
下の写真はビニールハウス内を温めてくれる暖房です。

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ハウス内に置かれた木の箱

ハウス内の片隅を見ると、木の箱が置かれていました。
何かの農具の類かな、ぐらいに考えてみていたら「蜂の巣箱」とのこと。
いちごは蜂に手伝ってもらって、受粉しているんですね。

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ハウスの外には電気柵が

ハウスの外には電柵が。
アライグマとタヌキ対策ということで、鹿用の電気柵に比べてかなり低いです。

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豊浦のいちごの特徴

いちご分校では農家さん毎にお作法は違うようですが、土は火山灰を利用し、アルカリ性の火山灰を酸度調整した上で、肥料を入れて使用しています。
毎年土づくりから丁寧にやり直しているそうで、豊浦のいちごはこの火山灰により美味しくできると言われています。

実際、畑で「けんたろう」という種類のいちごを試食させていただきましたが、甘いだけでなく、いちごらしい香りがしっかりとしていて、ジュワっとみずみずしい幸せな味でした!!

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最後に

今回いちご分校の訪問にあたっては、豊浦町の地域おこし協力隊で新規就農いちご農家の齊藤竜彦さんにご調整いただきました。
また訪問した際には、齊藤さん、北浦さん、佐藤さんにお迎えいただいて、それぞれの夫妻で育てていらっしゃるハウスをご案内いただきました。
この場を借りてお礼を申し上げます。

ありがとうございました!!

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