そうべつ手帖

ワイン醸造研修~京都丹波編~

こんにちは。地域おこし協力隊の杉山です。

令和2年も10月に入り、醸造ぶどうの収穫までカウントダウンとなり、「糖度計測」を続けながら、ぶどうの成熟を待ち過ごしていました。


待ちに待った醸造用ぶどうの収穫

10月17・18日で、醸造用ぶどうの収穫を行いました。
当日は、気持ちのよい "秋晴れ" の中、町内・外の方達も集まり、賑やかな収穫となりました。

18日の収穫後、いつも乗っている軽ワゴン車に"ぶどう"を積み込み、
京都丹波町の「丹波ワイン会社」様まで、師匠の末田様に同行して醸造研修へ。町内・外の方に見送られ出発!です。

今回は、発売されている白ワイン「ピノブラン」の他に、
果樹組合の生食用ぶどう「キャンベル 1000キロ」もワイン醸造します。
フェリーで移動し、搬入した翌朝から仕込みが始まります。新鮮なぶどうを活かしながら、醸造していきます。

farm_20201105 (Large).jpeg

Day1 10月20日 / 仕込み開始! ・・・
新鮮なぶどうを、即仕込みます。

ぶどうの全体量を計測し、その後「除梗破砕機」で、茎と粒に分け粒をつぶし、「ぶどうジュ-ス」にします。
果汁分析後(滴正酸度分析)、今回のワイン原料の品質にふさわしい適量の亜硫酸・ワイン酵母を入れ、
果皮・種も一緒に3日間ほど漬け込み、「かもし発酵」を行います。


grape1_20201105 (Large).jpegこの3日間は、1日3回の果房管理(かい入れ&タル清浄)を行い、発酵具合を確認しながら、
慎重に様子を見て必要ならば酵素剤も加えていきます。
「かもし発酵」の経過を観察しつつ、他品種・試験品種の果汁分析とアルコ―ル発酵の経過観察や、
ワインの仕込み(醸造)を「手除梗・手破砕」「手圧搾」で行いながら、過ごします。

grape2_20201105 (Large).jpeg

Day4 10月23日 / かもし発酵後 →圧搾 ・・・最後の一滴まで絞り切る

いよいよ圧搾です。原始的なプレス(手動)で! 何度も何度も解し、絞りだします。

grape3_20201105 (Large).jpeg

466kgのぶどうがこんな量に!!

絞り出せる極限まで力を尽くします。手動式プレスは、握力が必要で、私には歯が立たない男性向きの作業でした。
一晩タンクで発酵させ、翌朝には木樽へ移します。



Day5 10月24日 / タンク →木樽へ。 "シュ-ル・リ-"で樽熟成させていきます。

11月初旬頃までアルコ-ル発酵させ、その後熟成させ、瓶詰めします。
"シュ-ル・リ-"は、澱引きしないで(底に沈んだ重い澱のみ取る)、酵母ごと澱の上で発酵させる製法です。
ピノブランは、ぶどう自体に特徴的な香りがないため、このような製法で複雑味を加え "個性づけ" しています。

wine_20201105 (Large).jpeg

壮瞥町の美味しく実った「ピノブラン」「キャンベル(生食用)」は、
丹波ワイン会社様の 熟練の技とセンス で、
味わい深い 素晴らしいワイン に仕上がる予定です。

「ピノブラン」は、来年2021年夏にリリ-ス予定です!
「キャンベル」ですが、こちらは、MC(マセラシオンカルボニック)ヌ-ボー手法で、軽いフル-ティ-なワインとなります。
リリ-スは、2021年の年明け1月頃を予定しています。


今回の醸造研修では、「ワイン醸造の一連の仕込み・果汁分析・アルコ-ル発酵・熟成」に始まり、
ほ場での品種種類・栽培手法・苗木作成等、惜しげもなく、沢山の知識と講義のお時間をいただき、
大変、貴重な経験をさせていただきました。

一週間付きっきりで、毎日優しく丁寧にご指導していただいた丹波ワインの末田様、皆様に、感謝でいっぱいです。
貴重なお時間をありがとうございました。

また、進捗報告していきたいと思います。

関連記事
TOP