そうべつ手帖

中島・西山の登山道を整備しながら登る

こんにちは。北海道壮瞥(そうべつ)町地域おこし協力隊の前橋です。

ジオパーク友の会が主催する中島散策会

10月23日に開催された中島散策会に参加してきました。この散策会は毎年NPO法人有珠山周辺地域ジオパーク友の会が開催しているもので、過去の移住ブログにもレポートが載っています。

中島の中で一番高い山である西山に登るコースと、中島を一周する大平原コースの2手に分かれて散策する会。私は西山コースに参加し、西山山頂を目指すことにしました。

まずは全員でのんびり散策

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今年の4月にオープンした湖の森博物館を見学し、そのまま散策路へ。博物館の建物が散策路のゲートの役割を果たしているようです。マツの葉が落ちてふかふかになった散策路を、どんどん歩いていきます。見上げると、日に当たる葉がとてもきれいです。

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散策路にも倒木が。木や根っこが腐ってしまい、いたるところで倒木がみられるのだそうです。ガイドをしてもらいながら歩いて、いよいよ、西山コース班は登山道へ。

過去に登山道があった西山

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アイヌ語ではトーノシケヌプリ(湖の中央の山)と呼ばれる、中島の最高峰である西山。標高は455mということで、低めの山だし、そんなに大変ではないのかな?と思っていました。しかし、後にそれは大きな間違いだということを知ります。

二等三角点もあり、かつては登山道も存在していた西山ですが、今は階段の跡のようなものがちらほらある程度。倒木も多く、気軽に登れる山ではなくなっています。ジオパーク友の会では、この1年に1回の中島散策会で登山道を整備しながら登ることで、登山道の復活を目指しているそうです。

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急こう配の獣道を、全員でどんどん進んでいきます。地面は落ち葉がたくさんで、柔らかく滑りやすい土質。去年登った道が倒木でふさがれていたり、歩ける道が見当たらなかったりと迷いながら進む登山。登りながら、危険な場所の木を切ったり、登山道の目印となるピンクテープをはったりと整備を進めます。

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場所によってはこんな倒木のあるところも。何人かはくぐって進みましたが、そのあと右側に回り道をみつけ、残りの人はそちらからまわって登ることに。「道を探して登る」のがとても大変で、登山道の整備をしている方々に改めて感謝したくなるような道のりでした。

すでに倒れている木だけではなく、山に生えているように見える木の中にも、実は腐っているものがあり、滑りそうになって体を支えようと掴んだ木が折れてしまうというハプニングもありました。

山頂から見渡す洞爺湖

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最初の想像よりははるかに過酷だった登山でしたが、その分山頂にたどり着いたときの感動はひとしお。中島から見る洞爺湖の景色は、いつも見る洞爺湖と違って見えます。洞爺湖を囲む地形も、中島からだとよく見えます。遠くのほうに見える山々や、湖畔に広がる町の景色がとても綺麗でした。

この景色を眺めながら、持参したおにぎりをたべました。山の上で食べるおにぎりってなんておいしいのだろう、と山を登る度に毎回思います。

登りより苦労した下山

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20分程度山頂へ滞在した後、下山。ここからがまたハード!登りと同じ傾斜ですが、登りよりきつく感じます。この写真で、傾斜のすごさ伝わりますか?滑らないように一歩一歩気を付けて進みしたが、やはり滑りやすく、足を滑らせて1mほど転がり落ちてしまったメンバーも。怪我がなくて本当によかった!

登りは2時間弱、下りは45分の道のりでした。下りのほうが短い時間ではあったのですが、やはり登りより下りのほうがかなりきつかったです。この1年に1回の登山道整備がないと、もしかしたら登山道の痕跡すらなくなってしまうかもしれません。どの山でもそうだと思いますが、西山山頂からの景色は唯一無二です。登山道がなくなってしまわないように、来年もこの西山コースに参加したいと思います。

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